JTDXの設定
Since:2018/01/25
Last Update:2018/01/25

JTDXとWSJT-Xで同一ログを使う方法（ハードリンクの設定）

はじめに

　JT65、JT9モードの交信はWSJT-X v1.1で始めました。その後、WSJT-Xを止め、JTDX v17.5を使い始めました。
更に、WSJT-X v1.80からFT8モードが追加されましたので、JTDXとWSJT-Xを切り替えて使っています。
　JT65、JT9モードの交信では、JTAlertのAuto-Start機能で、JTDX、Turbo HAMLOG、JT_Linkerを立ち上げています。
JTAlert v2.10.1から、JTDX Auto-StartショートカットとWSJT-X Auto-Startショートカットが独立して使えるようになりました。
　また、WSJT-XのログとJTDXのログは、ファイル名、ファイル形式が同一です。

　そこで、JA5FNX局の「2017/08/10　複数のＷＳＪＴＸで同一ログファイルを使う方法」を参考にして、JTDXとWSJT-Xで同一ログを使う設定をします。
　また、この設定変更に伴い、JT_Linkerの設定も変更します。

１．各ソフトウェアのログの保存場所

　WSJT-XやJTDXでは、JTAlert、JT_Linker、Turbo HAMLOGを併用しています。
各ソフトウェアのログファイの保存場所を下表にまとめます。

各ソフトウェアのログの保存場所
ソフトウェア名称ログの保存場所
JTDXC:\Users\Jiro\AppData\Local\JTDX\wsjtx.log
C:\Users\Jiro\AppData\Local\JTDX\wsjtx_log.adi
WSJT-XC:\Users\Jiro\AppData\Local\WSJT-X\wsjtx.log
C:\Users\Jiro\AppData\Local\WSJT-X\wsjtx_log.adi
JTAlertC:\Users\Jiro\AppData\Local\HamApps\JA1XUY\logs\JTAlertX\log.adi
JT_LinkerC:\Users\Jiro\AppData\Local\JA2GRC\JT_Linker\JT_Linker_Log.adi
Turbo HAMLOGC:\HAMSOFT\Hamlog\Hamlog.hdb

２．ハードリンクの設定方法

　JA5FNX局の「2017/08/10　複数のＷＳＪＴＸで同一ログファイルを使う方法」に沿い、ハードリンクを設定します。
　ハードリンクについては、次を参照してください。

　ハードリンクはWindows OS上のコマンドプロンプトで作成します。
　コマンドを以下に示します。TargetにはJTDXのログを指定し、LinkでWSJT-Xのログを作ります。

	・コマンド
		mklinkはファイルのシンボリックリンクを作成します。
	・構文
		mklink /h リンク ターゲット

	　/hは、シンボリックリンクの代わりにハードリンクを作成します。
	　リンクでは、作成されるシンボリックリンクの名前を指定します【作るリンク】。
	　ターゲットでは、新しいシンボリックリンク先パス (相対または絶対パス) を指定します【実ファイルパス】。

　コマンドプロンプトの使い方は次を参照してください。

３．ハードリンクの作成

　ターゲット【実ファイルパス】はJTDXのログファイルとします。【作るリンク】はWSJT-Xのログファイルです。

　JTDXのログファイルがあるフォルダーを下図に示します。
　wsjtx.logとwsjtx_log.adiは念のためzipファイルでバックアップを取りました。

エクスプローラの画面

　WSJT-Xのログファイルがあるフォルダーを下図に示します。
　wsjtx.logとwsjtx_log.adiは念のためzipファイルでバックアップを取りました。
　wsjtx.logとwsjtx_log.adiは、ハードリンクを設定するため、削除します。

エクスプローラの画面

　コマンドプロンプト上のコマンドを以下に示します。

	・logファイル
		 mklink/h C:\Users\Jiro\AppData\Local\WSJT-X\wsjtx.log C:\Users\Jiro\AppData\Local\JTDX\wsjtx.log
	・ADIFファイル
		mklink/h C:\Users\Jiro\AppData\Local\WSJT-X\wsjtx_log.adi C:\Users\Jiro\AppData\Local\JTDX\wsjtx_log.adi

　まず、logファイルのハードリンクを作成します。

コマンドプロンプトの画面

　エクスプローラで、WSJT-Xフォルダーにログファイルwsjtx.logができていることを確認します。
　Wsjtx_log.adiは先ほど削除しているのでありません。

エクスプローラの画面

　次に、ADIFのハードリンクを作成します。

JTDXの画面

　コマンドプロンプトを終了します。
　エクスプローラで、WSJT-Xフォルダーにログファイルwsjtx_log.adiができていることを確認します。

エクスプローラの画面

　以上の設定は、PCを再起動してもそのまま有効です。
　ハードリンクの削除方法は「ファイルへの別名を割り当てるハードリンクを作成する」の「ハードリンクの削除」を参照してください。

４．JT_Linkerの設定変更

　JT_Linkerの設定画面を下図に示します。
　「Decoder 3 WSJT-X Log Data」と「Decoder 5 JTDX Log Data」の2箇所でファイルパスを設定していました。
　WSJT-XかJTDXで交信してログをとると、、WSJT-XとJTDXの両者のログ「wsjtx_log.adi」がハードリンクにより更新されます。
その結果、JT_LinkerからHAMLOGへ2回ログが転送されます。

　ここでは、WSJT-Xへのパスだけを残しました。

JT_Linkerの画面