Since:2022/06/07
Last Update:2022/06/07
現在、FTDX5000MP (HF+50MHz帯)でCW Skimmer Version 2.1を利用しています。
IC-9700 (V/UHF帯)でも、CW Skimmerを利用できるように設定します。
パソコンは2015年4月に購入したDELL Inspiron 3647 スモールデスクトップを使用しています。
・プロセッサ ： Intel(R) Core(TM) i5-4460S CPU @ 2.90GHz
・実装RAM ： 8.00 GB
・システム ： Windows 10 Pro、64bit
CW Skimmerを設定する前に、IC-9700（2019年12月購入）のファームウェアを最新版にします。
現在のバージョンを確認します（取説p.17-1参照）。
MENU >> SET >> その他 >> 本体情報 >> バージョン情報 ⇒ Version 1.23
旧バージョンでしたので、2021/07/09に公開された最新バージョン Version 1.31にアップデートします。
Afreet Software, Inc.のCW Skimmerは「実行可能ファイル」として、フォルダー「Afreet」の下にインストールされています。
・FTDX5000MP (CwSkimmer1) ： C:\Program Files (x86)\Afreet\CwSkimmer1
・IC-9700 (CwSkimmer2) ： C:\Program Files (x86)\Afreet\CwSkimmer2
このフォルダーには、CW Skimmerのリグコントロール（CAT）に使うAfreet Software, Inc.のOmni-Rigもインストールされています。
また、デスクトップ上にショートカット「CwSkimmer2.exe - ショートカット」を作成しています。
CW Skimmerのインストールの詳細は「CW Skimmerの設定-2 （1台のPCで複数のインスタンスを使う）」をご覧下さい。
デスクトップPCにインストールされていたOmni-RigはVersion 1.19です。Rig typeとしてIC-9700は有りませんでした。
Afreet Software, Inc.のダウンロードページから、最新版のOmni-Rig Version 1.20をダウンロードしてインストールします。
Rig typeとしてIC-9700も準備されています。
IC-9700と外部機器他との接続は次のようにしています。
前面パネル
・[MIC]コネクター ： マイク、フットスイッチ
・[PHONES]ジャック ： ヘッドフォン
後面パネル
・[144, 430, 1200MHz ANT]コネクター ： トリプレクサー経由でDIAMOND X-7000アンテナ
・[RF IN 10MHz]コネクター ： 10MHz基準信号発振器（OCXO）
・[USB]ポート(Bタイプ) ： テスクトップPC
・[KEY]ジャック ： 外付けキーヤー（WinKeyer USB）
・[EXT-SP MAIN]ジャック ： 外付けスピーカー（ICOM SP-2）
・[DC13.8V]コネクター ： 外部電源装置（DC13.8V）
機器の接続図は「こちら」をご覧下さい。
デスクトップPCのデバイスマネージャーを下図に示します。
「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」では、IC-9700は「USB Audio CODEC」と認識されています。
「ポート(COMとLPT)」では、「IC-9700 USB(A)」は「COM6」、「IC-9700 USB(B)」は「COM7」と認識されています。
デバイスマネージャーの「オーディオの入力と出力」画面を以下に示します。
「オーディオの入力と出力」では、IC-9700は「スピーカー(USB Audio CODEC)」、「マイク(USB Audio CODEC)」と認識されています。
デスクトップPCのコントロールパネルから「サウンド」画面を選択します。
「スピーカー USB Audio CODEC」をダブルクリックして「スピーカーのプロパティ」画面を開きます。
「詳細」タブを選択すると、既定の形式では「16ビット、48000 Hz(DVDの音質)」と設定されています。
また、「IC-9700 USB(A)」である「COM6」は、VSPE (Virtual Serial Ports Emulator)で「COM9」を割り当てています。
VSPEのスプリッター機能で割り当てた「COM9」には、ソフトウェア（CW Skimmer, Turbo HAMLOG, N1MM Logger+, WSJT-Xなど）を
同時に複数接続することができます。
IC-9700の取扱説明書とAfreet Software, Inc.のCW Skimmerのダウンロードページの「Resources」に示されている
下記の「ICOMの無線機でCW Skimmerを使用する方法」を参考にして、CW Skimmerを設定します。
How to use CW Skimmer with IC-7300, TNX Tom VA2FSQ: IC7300 and CW Skimmer.docx. How to use CW Skimmer with IC-7610, TNX Lane VE7IHL: IC-7610_CwSkimmer.pdf.
リグコントロール(CAT：Computer Aided Transceiver)はICOMではCI-Vと呼ばれています。
IC-9700の取扱説明書で、リグコントロール「CI-V」に関連する項目は以下のとおりです（取説pp.14-13〜14-14）。
今回の設定値で初期設定から変更したのは１か所で、「CI-Vボーレート」です。
「CI-Vボーレート」の伝送速度は19200まで使えるので早くしたいのですが、
他の機器が9600 bpsに固定されていますので、9600 bpsとしています。
また、CI-Vシステムによる制御は「IC-9700 USB(A)」を使用します。
なお、「IC-9700 USB(B)」はRTTYデコード信号の出力やDVデータの入出力に使用します（取説pp.14-14、USB(B)/DATA端子機能）。
[MENU] >> SET > 外部端子 > CI-V CI-Vボーレート（初期設定：オート） ⇒ 9600 CI-Vアドレス（初期設定：A2h） CI-Vトランシーブ（初期設定：ON） USB/LAN…→REMOTEトランシーブアドレス（初期設定：00h） CI-V USBポート（初期設定：[REMOTE]から切断） CI-V USBボーレート（初期設定：オート） CI-V USBエコーバック（初期設定：OFF） CI-V DATAボーレート（初期設定：9600） CI-V DATAエコーバック（初期設定：OFF）
現在、CWキーイングには外付けキーヤー（WinKeyer USB）を利用しています。
そのため、IC-9700の「USB SEND/CWキーイング」機能は使用していませんが、動作確認をします。
IC-9700の取扱説明書で、「USB SEND/CWキーイング」に関連する項目は以下のとおりです（取説pp.14-12〜14-13）。
今回の設定値で初期設定から変更したのは１か所で、「USB キーイング(CW)」です。
IC-9700のUSB CWキーイング機能は動作することが確認確認できました。
IC-9700は、1本のUSBケーブルを接続することで、CATとCWキーイングができます。
[MENU] >> SET > 外部端子 > USB SEND/キーイング USB SEND（初期設定：OFF） USB キーイング(CW)（初期設定：OFF） ⇒ USB(A) DTR USB キーイング(RTTY)（初期設定：OFF） USB接続時入力禁止時間（初期設定：ON）
IC-9700のSSB, FM, FT8の送信用には、外部端子の「変調入力」を設定します。
IC-9700の取扱説明書で、外部端子の「変調入力」に関連する項目は以下のとおりです（取説pp.14-12）。
今回の設定値で初期設定から変更したのは3か所で、「USB変調入力レベル」「変調入力(DATA OFF)」「変調入力(DATA ON)」です
[MENU] >> SET > 外部端子 > 変調入力 ACC変調入力レベル（初期設定：50%） USB変調入力レベル（初期設定：50%） ⇒ 30% LAN変調入力レベル（初期設定：50%） 変調入力(DATA OFF)（初期設定：MIC, ACC） ⇒ MIC, USB (注：SSB, FM送信用) 変調入力(DATA ON)（初期設定：ACC） ⇒ USB (注：FT8送信用)
IC-9700の FT8の受信用、CW Skimmerの受信(デコード)用には、外部端子の「USB AF/IF出力」を設定します。
IC-9700の取扱説明書で、外部端子の「USB AF/IF出力」に関連する項目は以下のとおりです（取説pp.14-12）。
今回の設定値で初期設定から変更したのは3か所で、「出力選択」「AF出力レベル」「IF出力レベル」です。
FT8などIC-9700の内蔵サウンドカードを使用する他のソフトウェア（WSJT-X, JTDXなど）を使用する場合には、
「出力選択」は初期設定の「AF」とします。
CW Skimmerの受信(デコード)用に使用する場合には、「出力選択」は「IF」とします。
「IF出力レベル」はゼロに設定します。タイピングミスではありません。
[MENU] >> SET > 外部端子 > USB AF/IF出力 出力選択（初期設定：AF） ⇒ AF (注：FT8受信用) 出力選択（初期設定：AF） ⇒ IF (注：CW Skimmerの受信(デコード)用) AF出力レベル（初期設定：50%） ⇒ 20% AFスケルチ（初期設定：OFF(オープン)） AFビープ/スピーチ…出力（初期設定：OFF） IF出力レベル（初期設定：50%） ⇒ 0%
CW Skimmerの画面を以下に示します。
メニューのView >> Settings...をクリックすると「Settings」画面が開きます。
「Radio」タブと「Audio」タブの設定および設定画面の各タブを以下に示します。
「Radio」タブ Hardware Type: SoftRock-IF Sampling Rate: 48 kHz CW Pitch, Hz: 600 Hzに設定しています（お好みで変えられます）。 Audio IF, Hz: -12000 + < CW Pitch 設定 > CW Pitch = 600 Hzの場合、Audio IF = -11400 Hz 「Audio」タブ Soundcard Driver: MME Signal I/O Device: IC-7900のマイク(USB Audio CODEC) Audio I/O Device: IC-7900のスピーカー(USB Audio CODEC) Audio Volume: お好みで Channels: Left/Right = I / Q Shift right Channel Data by: 0 samples
「Calls」タブの「Master.dta file」に用いる「MASTER.DTA」ファイルは、Super Check Partialからダウンロードできます。
ダウンロードして展開した「MASTER.DTA」ファイルは、新しいフォルダー「C:\Program Files (x86)\Afreet\Master_dta」を作り、保存しています。
「MASTER.DTA」バイナリーファイルは、CW Skimmerの各インスタンス(CwSkimmer1.exe, CwSkimmer2.exe)から参照します。
なお、N1MM Logger+では「MASTER.SCP」テキストファイルを用い、最新版をインストールする機能があります
（Menu >> Tools >> Download and Install Latest Check Partial file (master.scp) (Internet)）。
失敗例：430MHzのFMで交信している時に、CW Skimmerを起動し、デコードを開始すると、
FMの変調音に地下鉄に乗っているようなノイズが乗っているよと教えてもらいました。
CW Skimmerの左から3番目の「スピーカー (Enable Audio Output)」ボタンをOFFにすると、この現象は無くなりました。
