RTCLでRTTYコンテストを始めてみよう（入門編）

5.2 Search & Pounceの運用

• RTCLの設定（「Manual」モード）
  Search & Pounceでは、RTCL画面の上から4行目の「Auto」あるいは「Manual」ボタンを押して、「Manual」モードに設定します。
  入力フィールドの「Callsign」欄でカーソルがブリンクしていることを確認します。カーソルが「Callsign」欄にない時は、「Callsign」欄をマウスでクリックします。
  「スペース」キーを押すことにより、カーソルの位置は「Callsign」欄と「Exchange1」欄を行き来します。
  
  

  
  
  

• Search & Pounceの交信パターン
  Search & Pounceにおける通常の交信は次のステップで行なわれます。
  
  1. Running Stationのコールサインの取り込みとデュープチェック
     
  2. 自局のコールサインの送信
  3. 相手局からの応答とコンテストナンバーの受信
  4. 自局のコンテストナンバーの送信
  5. 相手局からのQSLあるいはCFMの受信
  6. QSOの確定
  
  各ステップ毎の説明を以下に示します。
  
  
• Running Stationのコールサインの取り込みとデュープチェック
  
  

  CQあるいはQRZ?を出している局に同調を取ります。DE、スペース、コールサインを受信すると「キャッチコールサイン」ボタンにコールサインが取込まれ、デュープチェックが完了します。
  DE、スペース、コールサインを送信していない局のコールサインは、「受信画面」から取り込みます。
  
  

  「キャッチコールサイン」ボタンにコールサインが取り込まれている場合

  操作	RTCLの動作
  「Insert」キーを押す	「Callsign」欄へ取り込まれ、「Exchange1」欄にカーソルが移動
  「キャッチコールサイン」ボタンをマウスでクリック

  注記：デュープQSOの時に「キャッチコールサイン」ボタンは赤色になりますが、この時に「Insert」キーを押しても、「Callsign」欄にコールサインは取り込まれません。
  
  

  「受信画面」から取り込む場合

  操作	RTCLの動作
  コールサインをキーボードから「Callsign」欄へ入力し、「Space」キーを押す	デュープチェックが行なわれ、「Exchange1」欄にカーソルが移動
  受信画面上のコールサインをマウスでクリックあるいはドラッグ	「Callsign」欄へ取り込まれ、デュープチェックが行なわれ、「Exchange1」欄にカーソルが移動

  注記：マウスのドラッグは、文字化けした文字列からコールサインの部分を選択して取込む時に有効な手段になります。
  
  ・受信画面上のコールサインをマウスでクリックするのは、次のような文字化けの時に有効です。
  「DE ZL2BX ZL2BR ZL2BR」では、最初のコールサインが文字化けしていると判断して、2つ目あるいは3つ目のコールサインをクリックして取り込みます。
  
  ・受信画面上のコールサインをマウスでドラッグするのは、次のような文字化けの時に有効です。
  「DE ZL2BX ZL2BRZL2BR」では、最初のコールサインが文字化けしていると判断して、正しいと思われるコールサインの部分をドラッグして取り込みます。
  
  ・「Esc」キーを押すと、入力フィールド（「Callsign」欄あるいは「Exchange1」欄）に意図しないデータを取り込んだ時に入力の取り消し、キャンセルが行なえます。入力フィールドのデータが消去されます。
  
  
  
• 自局のコールサインの送信
  
  

  自局のコールサインの送信

  操作	RTCLの動作
  「F9」キーを押す	「F9」キーのデータ(My callsign)を送信
  「F9」ボタンをマウスでクリック

  注記：
  ・「F9」キーには、自局のコールサインを定義したマクロ（My callsign： ^MDE $M $M $M K^M ）が登録されいるものと仮定しています。
  ・キーを押し間違えた場合には、「End」キーを押して送信を中断することができます。
  
  
  
• 相手局からの応答とコンテストナンバーの受信

  相手局から自局のコールサインとコンテストナンバーが送られてきたら、「Exchange1」欄にコンテストナンバーを取り込みます。「Exchange1」欄でカーソルがブリンクしていることを確認して下さい。

  コンテストナンバーの取り込み

  操作	RTCLの動作
  コンテストナンバーをキーボードから入力	「Exchange1」欄にコンテストナンバーを書き込み
  受信画面上のコンテストナンバーをマウスでクリックあるいはドラッグ

  注記：コンテストナンバー 599-25-25 や 599 25 25 では、「25」の部分をマウスでクリックすると「RCVD」欄に取り込みます。（コールサイン、コンテストナンバーはCR/LF、-、スペースを区切りとする最大13文字を取り込みます。また、コンテストナンバーで599/AB/ABと送ってくる局もありますが、「/」はコールサインにも用いられるので対応していません。）
  
  ・相手局からのコンテストナンバーが分からない場合には、あらかじめ定義したマクロ「NR?」の内容を送信して、コンテストナンバーをもう一度送ってもらいます。
  
  ・受信画面上で「文字化け」がある場合、その文字列をマウスで「Shift」キーを押しながらクリックすると、前後のスペース間の文字（CR/LFとスペースを区切りとする最大20文字）をレター/フィギュア変換をします。もう一度「Shift」＋「クリック」すると再変換して元に戻ります。
  
  ・「RCVD」欄に間違ったコンテストナンバーを入力してしまった場合には、「Back space」キーあるいは「Delete」キーで消去して、コンテストナンバーを再入力します。
  また、「Space」キーを押すと、カーソルが「Callsign」欄へ移動し「Exchange1」欄のコンテストナンバーは消去されますので、もう一度「Space」キーを押してカーソルを「Exchange1」欄へ移動して、コンテストナンバーを再入力することもできます。
  
  
  
• 自局のコンテストナンバーの送信
  
  

  自局のコンテストナンバーの送信

  操作	RTCLの動作
  「F10」キーを押す	「F10」キーのデータ(コンテストナンバー)を送信
  「F10」ボタンをマウスでクリック

  注記：
  ・「F10」キーには、自局のコンテストナンバーを定義したマクロ（QSL UR： ^M$C TU $R $V $V QSL?^M ）が登録されいるものと仮定しています。
  
  
• 相手局からのQSLの受信
  相手局からQSLあるいはCFMを受領したらQSOは成立しましたので、次のQSOの確定に進みます。
  
  相手局からもう一度コンテストナンバーを再度送るように要求された場合には、「F10」キーでコンテストナンバーを送るか、チャットモードでコンテストナンバーをキーボードから送ります。
  チャットモード：
  「Page Up」キーを押すと送信を始めます。「Page Down」キーを押すと受信に戻ります。手入力による通常のQSOがチャットモードでできます。
  
  
• QSOの確定
  
  

  QSOの確定

  操作	RTCLの動作
  「↓」キーあるいは「Enter」キーを押す	データが「ログ」欄に書き込まれ、入力フィールドはクリアされる
  「QSO」ボタンをマウスでクリック

  注記：「↓」キーはログ欄に書き込みを行ないますが、「Auto」モードの時には「F3」のデータを送信します。「Enter」キーはログ欄に書き込みを行ないます。
  
  QSOの確定後、「ログ」欄に書き込まれたデータに誤りがあることに気がつく場合があります。 この時は、「ログ」欄の誤りがあるデータ行のどこかをダブルクリックします。
  下図に示す「EDIT DATA」画面が表示され、データの編集が可能になります。「EDIT DATA」画面上でCALLSIGN、RCVD、MLT1、MLT2、MLT3などの誤りを修正し、「ENTER」キーを押すと「EDIT DATA」画面が閉じて、RTCLのメイン画面に戻ります。
  

  
  
  

• まとめ
  
  

  Search & Pounceに必要な操作を一覧表にまとめます。

  Search & Pounceに必要な操作

  ステップ	キー操作の場合	マウス操作の場合
  相手局のコールサイン取り込み	「Insert」キー あるいはキーボード入力	「キャッチコールサイン」ボタン あるいは受信画面をクリック・ドラッグ
  自局のコールサイン送信	「F9」キー	「F9」ボタン
  コンテストナンバー受信	キーボード入力	受信画面をクリック・ドラッグ
  コンテストナンバー送信	「F10」キー	「F10」ボタン
  QSL受信	−−−	−−−
  QSO確定	「↓」キー、 「Enter」キー	「QSO」ボタン