RTCLでRTTYコンテストを始めてみよう（入門編）

5.3 Runningの運用

RTCLでRunningする場合には、「Manual」モード、「RPT」＋「Manual」モード、「Auto」モード、「RPT」＋「Auto」の４つのモードが選択できます。

「Auto」モードでの自動運転による運用方法を以下に説明します。

• RTCLの設定（「Auto」モード）
  Runningでは、RTCL画面の上から4行目の「Auto」あるいは「Manual」ボタンを押して、「Auto」モードに設定します。
  「Auto」モードにすると、上から4行目のファンクションキーボタンが「Auto F1〜F12」に変わります。
  入力フィールドの「Callsign」欄でカーソルがブリンクしていることを確認します。
  
  

  
  
  

• Runningの交信パターン
  まず、「Auto」モードでの操作がどの様に簡略化されるか、「Manual」モードと「Auto」モードの交信パターンの比較をします。
  「Manual」モードでのRunningにおける通常の交信は次の５ステップで行なわれます。
  
  1. CQの送信
     
  2. 相手局のコールサインの取り込みとデュープチェック
  3. 相手局のコールサインとコンテストナンバーの送信
  4. 相手局のコンテストナンバーの受信
  5. QSOの確定
     
     
  「Auto」モードの自動運転では、次の4ステップで交信できます。
  1. CQの送信 *1
  2. 相手局のコールサインの取り込み、デュープチェック、相手局のコールサインの送信及びコンテストナンバーの送信 *2
  3. 相手局のコンテストナンバーの受信
  4. QSOの確定 *3
  
  注記）
  *1： 相手局から応答があった場合、すぐに「Esc」キーを押して、CQの繰り返し送信を止めます。
  *2： コールサインの取り込みを行うとすぐに「F2」キーの内容が送信されますので、相手局が送信を完了するまで取り込みを待つ必要があります。
  *3： 「↓」キー、「QSO」ボタンでQSOを確定すると、すぐに「F3」キーの内容が送信されますので、相手局のコンテストナンバーの送信が終わるまで確定を待つ必要があります。
  
  各ステップ毎の説明を以下に示します。
  
  
• CQの送信
  

  CQの送信

  操作	RTCLの動作
  「F1」キーを押す	「F1」キーのデータ(CQ)を送信
  「F1」ボタンをマウスでクリック

  注記：「RPT」にすると連続20回「F1」キーのデータを送信します。
  
  
  
• 相手局のコールサインの取り込み、デュープチェック、
  相手局のコールサインの送信およびコンテストナンバーの送信
  
  

  DE、スペース、コールサインを受信すると「キャッチコールサイン」ボタンにコールサインが取込まれ、デュープチェックが完了します。DE、スペース、コールサインを送信していない局のコールサインは、「受信画面」から取り込みます。
  
  

  「キャッチコールサイン」ボタンにコールサインが取り込まれている場合

  操作	RTCLの動作
  「Insert」キーを押す	「Callsign」欄へ取り込まれ、「Exchange1」欄にカーソルが移動、「F2」キーのデータ(Callsign, RST, Number)を送信 デュープの場合は「F4」キーのデータ(QSO B4)を送信
  「キャッチコールサイン」ボタンをマウスでクリック

  注記：デュープの場合、「キャッチコールサイン」ボタンは赤くなります。そのまま「Insert」キーを押すあるいは「キャッチコールサイン」ボタンをクリックすると「F4」キーのデータを送信します。
  
  

  「受信画面」から取込む場合

  操作	RTCLの動作
  コールサインをキーボードから「Callsign」欄へ入力し、「Insert」キーを押す	デュープチェックが行なわれ、「Exchange1」欄にカーソルが移動、「F2」キーのデータを送信 デュープの場合、「F4」キーのデータを送信
  受信画面上のコールサインをマウスでクリックあるいはドラッグ	「Callsign」欄へ取り込み、デュープチェックが行なわれ、「Exchange1」欄にカーソルが移動、「F2」キーのデータを送信 デュープの場合、「F4」キーのデータを送信

  注記：マウスのドラッグは、文字化けした文字列からコールサインの部分を選択して取込む時に有効な手段になります。
  
  
  
• 相手局のコンテストナンバーの受信

  相手局からコンテストナンバーが送られてきたら、「Exchange1」欄にコンテストナンバーを取り込みます。「Exchange1」欄でカーソルがブリンクしていることを確認して下さい。

  コンテストナンバーの取り込み

  操作	RTCLの動作
  コンテストナンバーをキーボードから入力	「Exchange1」欄にコンテストナンバーを書き込み
  受信画面上のコンテストナンバーをマウスでクリックあるいはドラッグ

  
  ・相手局からのコンテストナンバーが分からない場合には、あらかじめ定義したマクロ「NR?」の内容を送信して、コンテストナンバーをもう一度送ってもらいます。
  
  
• QSOの確定
  
  

  相手局のコンテストナンバーが受信できたらQSOは成立しましたので、QSLを送信してQSOを確定します。

  QSOの確定

  操作	RTCLの動作
  「↓」キーを押す	データが「ログ」欄に書き込まれ、入力フィールドがクリアされ、「F3」のデータ(QSL, TU, QRZ?)を送信
  「QSO」ボタンをマウスでクリック
  「Enter」キーを押す	データが「ログ」欄に書き込まれ、入力フィールドがクリアされる 「F3」のデータを送信しませんので、WAE DX ContestでQTCの送受信を行なう時などに活用します

  
  
  
• まとめ
  
  

  「Auto」モードでRunningに必要な操作を一覧表にまとめます。

  「Auto」モードでRunningに必要な操作

  ステップ	キー操作の場合	マウス操作の場合
  CQの送信	「F1」キー	「F1」ボタン
  相手局のコールサイン取り込み、 デュープチェック、 相手局のコールサイン送信 およびコンテストナンバー送信	「Insert」キーあるいは キーボード入力後「Insert」キー	「キャッチコールサイン」ボタンあるいは 受信画面をクリック・ドラッグ
  コンテストナンバー受信	キーボード入力	受信画面をクリック・ドラッグ
  QSO確定	「↓」キー	「QSO」ボタン