RigExpert TI-5の設定

Since:2012/05/13
Last Update:2013/09/01

はじめに:

　2011年4月に、リグエキスパート ジャパンからUSBトランシーバーインターフェイスRigExpert TI-5を購入しました。
また、トランシーバー（TRX）はYAESU FTDX5000MPを用いますので、付属する接続ケーブルの型名はYS-002Sを指定しました。

　リグエキスパートTI-5を設定します。

フロントパネル

　接続ケーブル：YS-002SとUSBケーブル

付属ケーブル

　リグエキスパートTI-5は、パソコンとトランシーバーにより、Phone、CW、デジタル・モードの運用を目的に設計されています。
　リグエキスパートTI-5のダイアグラムです。

ダイアグラム

　前面パネルです。

前面パネル
前面パネル

　後面パネルです。

後面パネル
後面パネル

　付属する接続ケーブルYS-002S（PATCH端子用）は下図のとおりです。
　ただし、RigExpert TI-5本体にCW PADDLE入力端子3.5mmがありますのでCW PADDLEの配線はありません。
　KEYのケーブルは単線のシールド線、RTTYとCOMは並行4線のシールド線、AF OUTとPATCHは並行3線のシールド線です。

ヤエス TRXケーブル

　FTDX5000MPのPACKETモード（PSK31等）を利用するために、実際の接続は下図のPACKET端子を利用する例を参考にしています。
　2013年3月時点では、このタイプの接続ケーブル（YS-007：PACKET端子用）があります。

PACKET端子を利用

　FTDX5000MPのPACKET端子のPTTを使うために切換えスイッチを作りました。

PTT切換えスイッチ PTT切換えスイッチ PTT切換えスイッチ

　切換えスイッチ背面のDIN 4P端子（TI-5と表示されている端子）にTI-5のRTTYプラグを接続します。
　前面の切換えスイッチでPTTをRTTY用とPACKET用に切換えます。
　切換えスイッチ背面のDIN 6P端子から、RTTY用のSHIFT信号とPTT信号をシールド線で取りだしてDIN 4Pプラグに接続しています。
　また、同じ端子からシールド線でPACKET用のPTT信号をシールド線で取りだし、上図のTI-5のPACKET用DIN 5Pプラグの3番に接続しています。
　これらのDIN 4PプラグとDIN 5PプラグをFTDX5000MPのRTTY端子とPACKET端子に接続します。
　ケースはTAKACHIのYM型薄型ケース YM-50を使いました。

１．設定手順:

　リグエキスパートTI-5 を使い始める前に次の設定を行います。
　詳細はRigExpert TI-5の取扱説明書をご覧ください。

  1. リグエキスパートTI-5 とPC およびTRX との接続を切ります。
  2. RigExpert TI-5ソフトウェアとドライバーのインストール
    付属CD をCD-ROM トレイに挿入します。セットアップウィザードを起動すると自動的にインストールされます。
  3. リグエキスパートTI-5 を同梱のUSB ケーブルでPCのUSB ポートと接続します。
  4. 取扱説明書の「ドライバーのインストール」を参照して、シリアルポート番号とパラメータを設定します。
  5. TRXの電源をOFFしてから、リグエキスパートTI-5を同梱の接続ケーブルでTRXと接続します。
  6. 使用するソフトウェア（Turbo HAMLOG、MMTTY、MMVARI、N1MM Logger、RTCL等）の設定を行います。

２．RigExpert TI-5ソフトウェアとドライバーのインストール:

　詳細はRigExpert TI-5の取扱説明書をご覧ください。
　RigExpert TI-5ソフトウェアのListRE.exeを起動すると、COMポートの割付けが確認できます。

COMポートの割付け

　なお、現在使用しているパソコンのシリアルポートの割付け状況を下表に示します。

シリアルポートの割付け状況
シリアルポート用　途備　考
COM1
未使用
COM2WKUSB外付けのWKUSBに使用
COM3RigExpert TI-5 CAT portリグコントロール FTDX5000MP
COM4RigExpert TI-5 PTT/CW/SOFTFSK portPTT制御に使用
COM5RigExpert TI-5 WINKEY port未使用
COM6RigExpert TI-5 FSK portFSK制御に使用
COM7ICOM CI-V portリグコントロール IC-706MKIIG
COM8VSPE Virtual Serial portCOM3の仮想COMポート
（Turbo HAMLOG, N1MM Logger, CW Skimmer等を接続）

３．RigExpert TI-5とトランシーバーの接続:

　PCとTRXの電源をOFFにしてから、RigExpert TI-5を同梱の接続ケーブルでPCとTRXを接続します。
トランシーバーとの接続

　MIC-1の時はFTDX5000MPの MENU 103 A3J MIC SEL (SSB MIC SELECT)を DATA に、MIC-2の時は FRONT にします。
　WKUSBはFTDX5000MPの背面パネルのKEY端子に接続しますので、MENU 059 A1A R-TYPE (R-KEYER TYPE) を OFF にします。
　ソフトウェア受信機(SDR)を使う時はFTDX5000MPの MENU 109 RGEN IF OUT を ENABLE にします。

４．CATの設定:

4.1 トランシーバー(FTDX5000MP)の設定:

　FTDX5000MPMPのCATをメニューモードから以下のように設定します。

　YAESUのCATの設定は、Speed:4800bps、Parity:N、Data Bits:8、Stop Bits:2が標準です。
　なお、CAT用のシリアルポートは１個のCOM PORTを複数のソフトウェアから使えるようにする「仮想COMポート」ソフトウェアVSPE (Virtual Serial Ports Emulator)で設定したCOM8を用います。

　　次のソフトウェアのCATの設定画面はこちらを参照して下さい。

５．FSK出力の設定:

MMTTYのFSK出力の設定:

　COM6はRigExpert TI-5 FSK portです。
　USB Portを使用してFSK制御を行うためにEXTFSK.DLLを用います。
　詳細は「RigExpert Standard/ Plus/ TI-5をMMTTYのFSKモードで動作させる設定参考資料、2010.07、JA1SCW（記）」をご覧ください。

  1. EXTFSK.DLL と RE2EXTFSK.ini ファイルを MMTTY フォルダーにコピーする。
  2. RE2EXTFSK.ini をダブルクリックして開き、次の要領で編集する。
    　　[PTT port]
    　　　　Number=4　<--- シリアルポートの表示(ListRE.exe)で表示されたPTT ポート番号
    　　[FSK port]
    　　　　Number=6　<--- シリアルポートの表示(ListRE.exe)で表示されたFSK ポート番号
  3. MMTTYを起動して　オプション　⇒　設定画面　を開く。
  4. 送信タブを選択し、PTT Portのプルダウンメニューから　EXTFSK　を指定する。
  5. その他タブを選択し、送信ポートに　サウンド+COM-TxD(FSK)かCOM-TxD(FSK)を指定する。
  6. ＯＫボタンを押して終了する。
　RE2EXTFSK.iniの内容

RE2EXTFSK.ini

　　次のソフトウェアのFSK出力の設定画面はこちらを参照して下さい。

６．サウンド・カードの設定:

　Phoneのコンテストで予め保存した音声メッセージを送信できるようにするため、あるいはデジタル・モード（RTTY, PSK31等）でリグのオーディオ出力をPCのサウンド・カードへ入力するため等に、サウンド・カードの設定を行います。
　現在使用しているPCはWindows 7 Home Premium, SP1, 32BIT（Intel Core 2 Duo CPU E8400 3.00GHz）です。このPCには、サウンド・カードが3個ついてます。
　USB Audio CODECがRigExpert TI-5に内蔵されているサウンド・カードです。

サウンド・カード
No.名　称備　考
1SoundMAX Integrated Digital HD Audioオンボード
2USB Audio CODECRigExpert TI-5に内蔵
3USB Sound Blaster HD外付けUSBサウンド・カード


　　次のソフトウェアのサウンド・カードの設定画面はこちらを参照して下さい。

　以上で、RigExpert TI-5の設定は完了です。

Reference: