SO2R Miniの組立て
Since:2020/02/08
Last Update:2020/03/21

4. SO2R Mini用のN1MM Logger+の設定

　SO2R Mini用のN1MM Logger+の設定は「Configuring N1MM Logger for the SO2R Mini by Marty Sullaway, NN1C & Dennis Egan, W1UE」を参考にして行います。

4.1　現状のRadioの設定

　現状では、Radio 1はFTDX5000MP、Radio 2はIC-9700を使っています。
　Radio 1には、自作の外付けインターフェース(LUIS-10)と外付けのサウンドカード(Xonar U7)を接続しています。
　Radio 2には、USBケーブルを接続しています。
　この接続で、N1MM Logger+のファンクションキーメッセージの送信、WSJT-X (or JTDX)によるデジタルモード(FT8)の送受信ができます。
　また、外付けのWinKeyer USBでRadio 1とRadio 2に対して、N1MM Logger+のファンクションキーメッセージと手打ちによるCWの送信ができます。
　ただし、外付けのWinKeyer USBを使うために、FTDX5000MPとIC-9700は「BK_IN」をオンにしています。(2020/03/21に追記)

　今回、SO2R Miniは、1つのヘッドセット（ヘッドフォンとマイク）とフットスイッチの信号を2つのRadioで取り扱う切替器として使います。
　Radioの前面パネルにあるマイクコネクターのマイクとPTTの信号と前面パネルにあるPHONES端子の音声信号を取り扱います。

4.2　SO2R MiniのCOM Portの割当て

　前節でVSPEにより設定したSO2R Mini用の仮想ポートペアを下表に示します。

COM Portの割当て
COM Port接　続用　途
USB-SERIAL CH340 (COM11)USBケーブル <-> 外付けSO2R MiniSO2R Mini本体
COM12
COM22		VSPE Pair (COM12 <=> COM22)SO2R MiniのOTRSP用
COM13
COM23		VSPE Pair (COM13 <=> COM23)SO2R MiniのWinKeyer用

4.3　SO2R Mini用のN1MM Logger+の設定

  1. SO2R Miniを起動します。

  2. SO2R MiniのCOM Portを確認します。
    「Manual SO2R」にはチェックを入れません。
    「Start」ボタンを押します。

    SO2R Mini　


  3. N1MM Logger+を起動します。

  4. メニューバーの「Config」から「Configure Ports, Mode Control, Winkey, etc...」を選択します。
    「Hardware」タブを選択します。

  5. 右上隅の「SO2R」が選択されていることを確認します。

    SO2R Mini　

  6. 両方のRadioのリグコントロールを設定します。
    SO2R Miniの設定前には、COM8にFTDX5000(Radio 1)が設定されています。
    COM8には、9600, N, 8, 2、DTR: Always Off、RTS: Always Off、Radio Nr: 1が設定されています。
    今回は、この設定をそのまま使います。

    SO2R Mini　

    SO2R Miniの設定前には、COM9にIC-9700(Radio 2)が設定されています。
    COM9には、9600, N, 8, 1、DTR: Always Off、RTS: Always Off、Icom Code: A2、Radio Nr: 2が設定されています。
    また、「PTT via Radio Command SSB Mode」と「PTT via Radio Command CW Mode」(2020/03/21に追記)の
    チェックボックスにチェックが入ってます。
    今回は、この設定をそのまま使います。

    SO2R Mini


  7. マニュアルには、「現在CW用に設定されているCOM Portを見つけ、それをOFFにします」と書かれています。
    SO2R Miniの設定前には、COM5に外付けの「WinKeyer USB」がFTDX5000とIC-9700用に設定されています。
    ただし、外付けのWinKeyer USBを使うために、FTDX5000MPとIC-9700は「BK_IN」をオンにしています。(2020/03/21に追記)
    COM5には、DTR: Always Off、RTS: PTT、Radio Nr: Bothが設定されています。
    また、WinKeyのチェックボックスにチェックが入ってます。
    今回は、外付けの「WinKeyer USB」を使いますので、この設定を使います。

    SO2R Mini

  8. マニュアルには、現在PTT用に設定されているCOM Port(Hardware PTT)およびPTTメソッド(Software PTT)を見つけ、
    それをOFFにします」と書かれています。
    SO2R Miniの設定前には、COM4にFTDX5000用の外付けの自作インターフェース(LUIS-10: Audio, CW, RTTY, PTT)が設定されています。
    COM4には、DTR: Always Off、RTS: PTT、Radio Nr: 1が設定されています。
    今回は、外付けの自作インターフェース(LUIS-10)を使いますので、この設定を使います。

    SO2R Mini　

  9. 異なるSO2Rボックスコントローラーを設定していた場合は、それを「OFF」にします。
    異なるSO2Rボックスコントローラーは設定していません。

  10. ステップ2でSO2R Miniの「Keyer」用に設定したペアのCOMポートを見つけます（私の場合、COM 13）。
    CW/Other」ボックスをクリックします。 次に、そのCOMポートの「Set」をクリックして、下の画面を開きます。
    Winkey」にチェックを入れます。「Radio Nr」が「Both」であり、「Two Radio Protocol」が「None」であることを確認します。
    その他の項目はすべて無関係です。
    今回は外付けの「WinKeyer USB」を使いますので、N1MM+のConfigurer画面でCOM13を無効にします。

    SO2R Mini　

  11. ステップ2でSO2R Miniの「OTRSP」用に設定したペアのCOMポートを見つけます（私の場合、COM 12）。
    「CW/Other」ボックスをクリックします。 次に、そのCOMポートの「Set」をクリックして、下の画面を開きます。
    「Two Radio Protocol」を「OTRSP」に設定します。「Radio Nr」を「Both」に、「RTS」を「PTT」に設定します。
    その他の項目はすべて無関係です。

    SO2R Mini　

  12. 私の場合、N1MM Logger+とSO2R Box Inrterfaceの設定は下表のとおりです。
    COM Portの割当て
    COM Portの用途COM Port番号
    SO2R Box InterfaceN1MM Logger+
    SO2R (OTRSP)2212
    Keyer2313

    SO2R Mini　

  13. 「OK」ボタンを押して、「Configurer」を閉じます。SO2Rボックスが設定されました。

  14. N1MM Logger+の2番目の「Entry Window」を開きます。

  15. 「Pause」キーを押します。N1MM Logger+の「RX TX（緑と赤の丸印）」選択が別の「Entry Window」に切り替わります。

  16. 「半角/全角」（注）キーを押します。
    ヘッドフォンの音声は、モノラル（両耳がRxフォーカスラジオ）からステレオ（左耳がRadio 1、右耳がRadio 2）に切り替わります。

    注 ：「半角/全角」キーは日本語キーボードを英語配列で使っている場合です。
    日本語キーボードを使っている場合は「@」キーを押します。
    N1MM Logger+では、「全角パニック」を起こさないように、日本語キーボードを英語配列で使うのがお勧めです。
    （「N1MM Loggerを日本語鍵盤で使いこなす」参照）。
    入力方式を切り替えるには、Windowsキー＋Spaceキーを押します。

    SO2R Mini　 SO2R Mini

  17. ここで、SO2R Miniコネクタープログラムの「Latch」を選択します。
    ラッチモードでは、コンピューターが送信すると、ヘッドフォンは自動的にモノラルに設定され、送信していないRadioに移動します。
    送信が終了すると、ヘッドフォンは送信が開始される前に接続していたRadioに戻ります。

    SO2R Mini

    2020年2月15日時点では、私の所では、この機能は次のように動作しています。
    ・Radio 1で送信すると、ヘッドフォンはモノラルでRadio 1のままです。送信が終了しても、ヘッドフォンはRadio 1のままです。
    ・Radio 2で送信すると、ヘッドフォンはモノラルでRadio 1に移動します。送信が終了すると、ヘッドフォンはRadio 2に戻ります。
    （Radio 2で送信した場合が、本来のラッチモードのようです。ファームウェアをアップデートしても状況は変わりませんでした。）

    　また、N1MM Logger+で、Ctrl+Shift+K (FocusOther)を入力すると、
    　SO2R Mini Interfaceの「Latch」はOFF、「No Stereo」はONで、ラッチモードの運用はできました。
    　SO2R Miniは良い機器ですのでこのまま使い、様子を見ることにします。

    　2020年2月22日追記：SO2R MiniはWinKey Emulatorを内蔵しています。
    　ラッチモードの挙動がおかしいのは外付けのWinKeyer USBを使っているためと思われます。

    なお、SO2R Miniコネクタープログラムの「No Stereo」はヘッドフォンをステレオに切り替えることを許可しないことを意味します。
    「No Stereo」にチェックを入れると、ヘッドフォンはモノラルになり、16.に示した「半角/全角」キーは機能しません。

　以上で、SO2R MiniをN1MM Logger+で使うための設定が完了です。