RTCLを起動すると下図に示すMMTTYの画面が開きます。「表示」、「XYScope」を選択して、XYScopeを表示します。
MMTTYのメニューバーの「オプション」->「設定画面...」から「設定画面」を開きます。
RTCL Ver3.3.1からMMTTYのデュアル起動のために、MMTTYのCOM PortはRTCLから強制的に設定するように変更されました。したがって、この画面からPTTを設定する必要はありません。
PTT設定の詳細は「4.2 RTCLの初期設定（SETTING - COMPORT）」を参照して下さい。
また、FSKで運用する場合は「TxBPF」や「TxLPF」は無関係ですので、動作速度上厳しいCPUの場合にはこれらをOFFにしておきます。MMTTYに付属するMMTTY.TXT（MMTTYソフトウエアマニュアル）にはCPUへの負担を軽減する方法が載っていますのでご参照下さい。
「TX UOS」については「9.1 RTTY信号の文字化けについて」を参照して下さい。
なお、RTCLからEXT FSKの設定も可能になりました。
ラジオコントロールの設定はRTCLで行います。
設定方法は「4.2 RTCLの初期設定（SETTING - COMPORT）」を参照して下さい。
ここでは、KENWOODのトランシーバーに対して、MMTTYで設定した事例を紹介します。
PTT Portの下にある「Radio Command」を押して、「Radio command画面」を開きます。
画面左下のプルダウンメニューからKENWOODを選択し、次にVFO pollingからもKENWOODを選択しています。また、Data length等の各数値を設定しています。
なお、Port definitionのPortは必ずNONEとして下さい。
MMTTYの設定画面から「フォント／表示」タブを押して、XYScopeのXY逆転にチェックが入っていることを確認します。XYスコープの表示がトランシーバーのVFOツマミの回転と方向が一致して使いやすくなります。
MMTTYの設定画面から「その他」タブを押して、送信ポートを確認します。FSKモードの場合は「サウンド+COM-TxD(FSK)」または「COM-TxD(FSK)」のいずれかを選びます。
下の画面では「COM-TxD(FSK)」を選択し、送信時のモニターはトランシーバーのモニター機能を用いています。
なお、「サウンド」はパソコンのサウンド出力から信号を出力しますので、
「サウンド」：AFSKモード
「サウンド+COM-TxD(FSK)」：FSKモードとパソコンのサウンド出力からの送信時モニター
の時に使用します。
MMTTYのコントロールパネルのDemodulatorには、９つのボタンが並んでいます。FSKモードで運用する場合には、「SQ」、「BPF」の２つのボタンを押しておきます。
SQ：スケルチの動作をONにします。無信号時や雑音で余計な文字がプリントされないようになります。SQボタンの下にある小窓のカーソル（縦線）の横をマウスポインタで左クリックするとカーソルが移動し、スケルチのレベルを調整できます。
MMTTYの画面が小窓表示の場合には、スケルチの調整が出来ませんので、コントロール用のボタン付き表示（下図の画面）に切り換えて調整してください。
BPF：デモジュレータの前段に入るBPF（バンドパスフィルタ）をONにします。
Type：Demodulatorの方式をIIR、FIR,PLLの3種類から選択できます。デフォルトはIIR型です。
Rev：リバース信号(マークとスペース信号が反転してしまったRTTY信号)を受信する際にこのボタンをクリックします。
HAM：Demodulator画面の左端にあるMark、Shift等の値をデフォルトに戻します。
Not.：マークとスペース周波数の中心にノッチフィルターをONにすることができます。
ATC：Automatic Threshold Corrector の略です。受信した信号の状態に応じたスレショルドレベルを自動的に決めてくれます。
NET：AFSKモードで運用しているとき、NETをONにしていると受信時にプリントしたトーン周波数と送信時のトーン周波数が一致するように動作します。
AFC：AFSKモードで運用しているとき、Automatic Frequency Control の動作をON/OFFします。
（注記：Runningの時には（CQを出している時には）、NETおよびAFCはOFFにしておくのがよいと思います。NETおよびAFCがONになっていると、相手局の周波数に自局の周波数が一致しますので、Runningしている周波数が変わってしまう可能性があります。相手局が周波数をずらして呼んできた時には、トランシーバーのRITをONにして対応します。）
UOS：Unshift On Spaceの略です。RTTY信号にスペースが入った後は強制的にLTR(文字)として解読します。
コンテストのQSOではLTR(文字)よりFIG（数字や記号）をやり取りする確率が高いので、UOSはOFFにしておきます。
Mark, Shift：RTTYの信号は５ビットで構成されています。ビットがONの状態をマーク、OFFをスペースと呼びます。このマークとスペースに別々の周波数を割り当てて、シフトさせながら符号を送信します。マーク周波数は2125Hz、シフト幅は170Hzがデフォルト値で、ダウンシフトを用いています。
送信時のマーク信号とスペース信号の反転
トランシーバーの機種によっては、FSKモードでの送信時にマーク信号とスペース信号が反転（リバース）する機種があります。この様な機種では、トランシーバー側の設定を変える必要があります。
例えば、KENWOOD TS-870Sはデフォルトでリバースになりますので、トランシーバーのMENU 63でMARK.POLをonに変更しておきます。オールリセットした時は、忘れずに変更しなおす必要があります。
送信時の文字化け
ファンクションキーで送信するとRTCLの受信画面に送信する文字が表示されます。この文字列が文字化けする場合には、C:\Program Files\rtclフォルダ内にある「mmtty.ini」を削除して、RTCLを再起動すると直ることがあります。
Main RTTY MODEMとしてMMVARIを使う場合
Runningの時には、NETをOFFにして、送信周波数が変わらないようにします。
S&Pの時には、NETをONにして、受信時にプリントしたトーン周波数と送信時のトーン周波数を一致させます。
Sub RTTY MODEMとしてMMVARIを使う場合
下図は、Main RTTY MODEMとしてMMTTYを用い、文字化けに対する冗長性を向上させるために、Sub RTTY MODWEMとしてMMVARIを用いた時の設定を示します。
AFCをONとして、相手局の周波数を自動的に追いかけています。
